讃岐うどんの聖地に異変あり?早朝の高松で巻き起こる「規格外の一杯」を巡る熱狂の正体

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讃岐うどんの聖地に異変あり?早朝の高松で巻き起こる「規格外の一杯」を巡る熱狂の正体
讃岐うどんの聖地に異変あり?早朝の高松で巻き起こる「規格外の一杯」を巡る熱狂の正体
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🎵 讃岐うどんの聖地に異変あり?早朝の高松で巻き起こる「規格外の一杯」を巡る熱狂の正体

手打ち うどん ひさ 枝の暖簾をくぐった瞬間、鼻腔をくすぐるのは圧倒的なイリコだしの香りと、早朝とは思えないほどの活気だ。午前7時。まだ夜の冷気が残る高松市郷東町の産業道路沿いで、ここだけが異様な熱気に包まれている。湯気で白く曇るガラス戸の向こうには、出勤前のスーツ姿の会社員から、遠方から駆けつけた観光客、近所の常連客までが肩を並べ、黙々とどんぶりを抱えていた。

讃岐うどんの本場・香川において、約600軒とも言われる激戦区の中で異彩を放ち続ける手打ち うどん ひさ 枝は、伝統的なセルフうどんの様式を守りながらも、既存の常識を次々と塗り替えている。元和食料理人という異色の経歴を持つ店主が打ち出す一杯は、なぜここまで人々を惹きつけてやまないのか。2026年、地方飲食が直面する激動の時代において、この店が放つ求心力の理由を探った。

名物店主が放つ「和食の粋」と讃岐の泥臭い熱量

「いらっしゃい!」と厨房から響く野太く温かい声。店主の久枝氏が厨房で振るう麺棒のリズムは、まるで職人の舞のようだ。一般的な讃岐うどん職人が粉と塩水の配合に全神経を注ぐなか、久枝氏はそこに「割烹の技術」を大胆に持ち込んだ。だしの引き方ひとつ取っても、イリコの雑味を極限まで抑え、昆布と節類の旨味を重層的に重ね合わせる緻密さがある。

麺はただ硬いだけのコシではない。噛み締めた瞬間にモチッと押し返され、喉を通るときにはツルリと滑り落ちる絶妙な加水バランス。毎朝その日の気温と湿度を見極め、粉の練り具合を微調整する。そのストイックな仕事ぶりとは対照的に、店内には店主自ら描いたユーモラスなPOPや仕掛けが溢れ、訪れる者の肩の力をふっと抜いてくれる。

SNSを騒がせる季節限定麺——松茸から牡蠣、すだちまで

手打ち うどん ひさ 枝

この店を語る上で外せないのが、季節ごとに登場する圧巻の限定メニューだ。秋になればどんぶりを覆い尽くすほどの松茸が鎮座する「松茸うどん」、冬には大ぶりの牡蠣がごろごろと入った濃厚な一杯、夏には清涼感あふれるすだちが器一面に浮かぶ。讃岐の伝統的なかけうどんの概念を心地よく裏切るこれらの創作うどんは、舌の肥えた食通たちを唸らせてきた。

「うどんは日常食だが、そこにご馳走のワクワク感を足したい」。その言葉通り、贅沢な食材を惜しみなく使いながらも、決して手打ちうどんとしての軸がブレることはない。ベースとなる麺とだしの完成度が高いからこそ、どんな個性的な具材を受け止めても一杯の料理として見事に調和するのだ。

毎朝7時、工場街に響く麺打ちの音と朝うどん文化

手打ち うどん ひさ 枝

香川県民の日常に深く根付く「朝うどん」の習慣。だが、産業道路沿いの倉庫街という立地で、早朝からこれほどの集客力を誇る店は珍しい。夜明け前、まだ街が眠りについている時間帯から仕込みが始まり、7時の開店と同時に最初の一杯が茹で上がる。

朝一番に提供される「釜抜き麺」の柔らかくも弾力のある食感、澄んだだしの温もり。朝の澄んだ空気の中で胃袋に流し込む熱い一杯は、もはや単なる朝食の枠を超え、今日という一日を力強く始めるための儀式のようにすら感じられる。トラック運転手から地元の高齢者まで、多様な人々が同じ湯気のなかで無心に麺を啜る光景は、讃岐の朝の原風景そのものだ。

遊び心全開の仕掛けと「また来たくなる」体験価値

食事を終えて返却口へ向かう客の顔には、決まって笑みが浮かんでいる。その理由は、箸袋やどんぶりの底に仕込まれたユニークな「当たりくじ」や、店内に散りばめられた思わず突っ込みたくなるような小ネタの数々だ。当たれば次回の割引やトッピング無料など、ささやかながら心躍るサプライズが用意されている。

デジタル化が進み、合理性や効率ばかりが求められる昨今の外食産業において、こうした泥臭くも温かいエンターテインメント性は貴重だ。ただ美味いものを食べるだけでなく、店に入ってから出るまでの一連の時間がひとつの「楽しい体験」として記憶に刻まれる。リピーターが後を絶たない真の理由は、この圧倒的なホスピタリティにある。

2026年、地方グルメが生き残るための「個性の極致」

原材料費の高騰や後継者不足など、地方の飲食業界を取り巻く環境は決して平坦ではない。香川のうどん文化もまた、時代の変化とともに淘汰と再編の波にさらされている。そんななかで、独自の路線を貫き、強烈な個性を放ち続ける同店の存在感は際立つ。

安さや早さだけを追求するセルフうどんの時代は終わりを告げ、いま求められているのは「わざわざ足を運ぶ理由」だ。伝統に甘んじることなく、常に新しい驚きを提供し続ける姿勢。確かな技術力に裏打ちされた遊び心こそが、これからのローカルフードシーンを牽引する原動力になることを、この店は静かに証明している。

訪れる前に知っておきたいアクセスと実戦攻略法

高松駅から車でおよそ10分から15分ほど。広々とした駐車場が完備されているものの、週末や連休のピークタイムには満車になることも珍しくない。狙い目はやはり平日の早朝、開店直後の7時から8時台だ。打ち立て・茹で立てのベストなコンディションに出合える確率が最も高い。

初めて訪れるなら、まずは王道の「かけ」や「冷やしぶっかけ」で麺本来の弾力とだしのキレをストレートに味わいたい。揚げたての天ぷらや、日替わりのご飯ものをサイドに添えれば完璧な朝の献立が完成する。お腹に余裕があれば、限定麺との連食に挑戦してみるのも一興だ。高松の朝を彩る極上の一杯を求めて、早起きして出かける価値は間違いなくある。 (出典: 手打ち うどん ひさ 枝(Yahoo!ニュース)